長く賃貸管理の現場を経験してきました。自身もオーナーとして不動産投資や賃貸経営を行っています。その経験を共有し、皆様の賃貸経営にお役立ていただければと思い本ブログを運営しています。1976年生まれ、2人の娘の父です。
【保有資格】CPM®(米国不動産経営管理士)/(公認)不動産コンサルティングマスター/ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士/相続アドバイザー
こんにちは、四方田です。今回は、私の所有する区分マンションのお話です。
昨年購入した区分ワンルームマンション。オーナーチェンジでしたので、購入後もすぐに家賃収入を得られ、大きな支出もなく、暫くは安定した賃貸経営が見込める物件です。
入居者は、私が購入する少し前に更新したばかりの20代女性で、あと2年は住んでくれそうです。ローンを組んでいるので、返済原資の家賃がなくなると、手元の資金から返済していくことになり、自己資金の運用利回り(CCR)が下がります。
できることなら、ずっと住んでいてほしいものです。そうしたら、入居率100%!
CPMの授業で学んだ、テナントリテンションを実行すべく、すぐにクオカード1,000円分を贈ったので、きっと、オーナーと物件にポジティブな印象を持ってもらえたことでしょう。
そんな皮算用をしながら過ごしていた1年後のある日、突如入居者から解約の連絡が。
賃貸管理業という仕事柄、解約と入居募集は基本業務ですので、言ってみれば慣れている手続きなのですが、自分でローンを組んで購入している物件となると、少なからずショックを受けるものです。
- 内装はきれいかな。
- 汚く使われていたら、原状回復費用も掛かるし空室期間も増えるし嫌だな。
- 次の入居者はすぐに決まるかな。
- 家賃下げずに決められるかな。
入居者が鍵を返却しなかったり、室内がボロボロだったり、退去立会でトラブルがあり、思いのほか入居募集に時間がかかってしまった事案等、様々な状況の「退去立会+入居者募集」を経験してきただけに、ネガティブな方に想像力が豊かになってしまいます。
自らもオーナーであるということは、手続きだけでなく精神的なことでも寄り添うことができるので、管理業務をお任せいただいているオーナー様にも、より細かいサポートができるのではないかと思います。
賃貸管理の現場で働く以上は、やはり自らもオーナーとして、様々な感情を経験するということは、とても大切なことだなと実感しました。
そんなことを考えながら迎えた退去立会当日。
まずは集合ポストチェックから。同マンション内で空室があるかどうかは、集合ポストを見れば大体わかります。目張りテープがしてあれば空室のサイン。空室があれば、入居者募集中なのか調査し、新規募集の際の参考にもなります。
身近な競合であり、参考資料でもあるのが、同マンション内の空室です。
1、2戸であればそうなるのですが、
今回は目にしたのは、、、、
なんと20戸以上の目張りテープ。
一瞬顔面蒼白で冷や汗が出ました。
20戸以上の空室ってなんじゃ~~~~
まさか総会で建て替えとか決議された???なんて突拍子もないことも考えたり、ちょっとしたパニックです。
競合が増えるということもそうですが、内覧に来た入居者に変な不安を与えかねず、歓迎できない状況です。
重要な情報源となる管理人さんは、お休みで不在。背中には20室の空室という重荷を背負いながら、はじめて会う入居者、はじめて見る室内、頭をもたげる不安を、わずかな期待で抑え込もうと試みても押し切られ、不安にまみれての退去立会となりました。
内装は、、、
とてもきれいで、クリーニングで済みそうです。これはかなりホッとしました。
そして、購入時の図面では3点ユニットだった浴室も、実はバス・トイレ別だったというのが分かった時は、思わずガッツポーズ。
駅からの距離や通りの雰囲気、オートロックなどの設備から、空室率を下げるには女性ターゲットだなと考えていたのですが、ネックになっていたのが、3点ユニット。それが実は改善されていたという、思わぬ幸運。
残る不安は、20室の空室。これらの状況を把握し、しっかり前を向いて早々に新入居者を決めなくては。
20室の空室のうちのいくつかは、同じ階にもあったので、入居者にも聞いてみたところ、引っ越してきてからずっと、人が住んでいるような気配はなかったとのこと。
長年居住してきた入居者は、マンションについての情報をよく知っているので、大きな情報源となります。新規募集時にも役立つ情報をくれることもありますので、いろいろと聞くようにしています。
他にも、「周りからの騒音等はほとんどない。」「現在の家賃は安いと感じる。」という情報をいただきました。
「現在の家賃は安いと感じる」という情報は、新規募集に大いに役立ちました。なにせ20室の空室(競合物件)があるわけですから、「家賃は下げなきゃダメか・・・」などと弱気になっていましたが、この一言で、「賃料上げてもいいかも」と思えるようになりました。
翌日、管理会社に連絡し、20室の状況を確認したところ、企業が社宅として利用していた部屋を、まとめて不動産会社に売却したとのこと。
それら20室の募集条件を調べ、リフォーム中で入居まで少し日数がかかることも分かり、即入居可で、早く入居したい人取り込み作戦で行くことにしました。
募集条件は、賃料1,000円アップで、AD50出し。他はAD100でしたが、完成するまでは競合にあらず!と気持ち強気でやってみました。
結果として、募集開始から2週間後に、2組の方からの申し込みがあり、無事に決めることができました。申込理由を聞いてみると、やはり即入居で探していたとのこと。
退去立会に行ったら、同じマンション内で20室の空室があり、長期空室も覚悟した募集でしたが、空室期間を3週間ちょっとに抑えることができ、賃料も上げられたのは幸運でした。
前入居者がきれいに使ってくれていたので、クリーニングのみで募集できたのが大きかったです。同じ時期に募集していたとしても、完成時期が異なれば、競合にならないことも再確認できた、いい経験になりました。
- 同じ時期に募集していたとしても、入居時期が異なれば競合にはならない。
- 即入居可は、アドバンテージになる。
- 退去立会の時には、入居者に感想を聞く。
- 原状回復がクリーニングで済めば、空室期間を短期間に抑えられる。
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