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区分マンションを賃貸するときの注意点

区分マンションを賃貸するときの注意点

自宅として購入した区分マンション。転勤や住替えによって他人に貸すことを検討する方も多いはず。しかしながら、区分マンションには、区分マンションならではのルールが存在し、決められた手続きを怠ると、大変な事態に発展することも。

区分マンションを賃貸に出す時に、特に注意しておきたいことをまとめました。

退去後の原状回復工事の開始までに2週間以上かかることも

区分マンションは、自分が所有する室内(専有部分)であっても、改修工事を行う場合には、管理組合に申請し、承認を得なければ工事を始めることができません。

区分マンションの規則である、マンション標準管理規約を見てみると、第17条に専用部分の修繕等についての条項があります。

(専有部分の修繕等)
第17条
区分所有者は、その専有部分について、修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え(以下「修繕等」という。)であって共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならない。

この改修工事ですが、水回りの設備の交換や間取り変更を含む大掛かりなリノベーション工事だけでなく、クロスを張り替える軽微な工事にも適用されることがあります。

弊社の管理物件には、工事開始の3週間までに申請という条件が付加されているマンションがありますが、そこでは、クロスの張替工事についても3週間前までの事前申請が求められました。原状回復工事は、退去してからでないと工事内容が決められませんので、事前に申請することは現実的ではありません。

工事開始までに、3週間の家賃収入がない期間が無為に発生してしまうことは、オーナーにとっては大きな痛手です。

厳しいところですと、共用廊下の養生まで求められ、工事単価が上がってしまったこともあります。

入居中は、気にする機会のない修繕についての規約ですが、賃貸することを考えた際には、事前に把握しておくことで、対応を考えることができます。

独自の引っ越しルールがある

区分マンションには、引越しについて独自のルールを定めているところがあります。

一般的な事例ですと、引越し作業が可能な、時間の指定と曜日の指定です。

そういうところは、大抵9時から18時の間で、平日もしくは土曜日のみと定められています。祝日や日曜日が不可となると、会社員の方は、土曜日に限られてしまいます。

また、事前に引越し会社からの申請や、当日の作業中に傷を付けないよう、共用廊下やエレベーターの養生を義務付けているところもあります。

あるヴィンテージマンションでは、引越し事務手数料を入退去で徴収しています。入居するにも退去するにも別途で数千円の費用が発生するというもので、うっかりだとしても、事前申請や支払いを怠ると、引っ越し作業をさせてくれず、そのまま持ち帰ることになるという事態になってしまうこともあります。

入居者側のうっかりであればいいのですが、貸主側の伝達ミスであれば、引越し費用やその他の費用を請求されることにもなりかねませんので、入居者募集前には、必ず引っ越しルールの事前確認をしましょう。

駐車場・駐輪場の契約について

駐車場や駐輪場に空きがあるからという理由で、入居申し込みをされることがあります。
常に空き状況を貸主が把握していれば問題にはなりませんが、区分マンションの場合は、管理組合で把握しており、空き状況を常に把握しておくことは困難です。

駐車場が借りられるのは、区分所有者のみという規定があったり、賃借人が借りられたとしても、『駐車場利用の申し込みが可能になるのは入居後』と定められているマンションもあります。こういうマンションでは、入居申し込みの時点では空きがあっても、入居開始日には埋まってしまうということも稀ではありません。駐車場利用前提で入居申し込みをしていたのであれば、大きな問題に発展することもありますので、事前にしっかり説明をすることが肝要です。

マンションによっては、駐車場や駐輪場の利用料は、組合が直接徴収するケースと、区分所有者を介して徴収するケースがあります。この点も事前把握が必要です。

入退去届

意外と忘れてしまうのが、入退去届です。

入居時には、区分所有者は賃借人に管理規約を遵守させる旨、賃借人は遵守する旨を証する書類や、入居人員や緊急時の連絡先を通知する書類を、管理組合に提出する必要があります。

組合の運営を円滑に進めたり、防犯対策や災害時の緊急対応に必要な書類ですので、忘れずに提出しましょう。

まとめ

区分マンションを賃貸に出すには、事前に様々な事項について確認しておく必要があります。これを怠ることで、借主だけでなく管理組合に迷惑を掛けてしまうこともあります。

区分マンションのルールである、管理規約を読み、手続きやルールについて必ず把握しておきましょう。

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