長く賃貸管理の現場を経験してきました。自身もオーナーとして不動産投資や賃貸経営を行っています。その経験を共有し、皆様の賃貸経営にお役立ていただければと思い本ブログを運営しています。1976年生まれ、2人の娘の父です。
【保有資格】CPM®(米国不動産経営管理士)/(公認)不動産コンサルティングマスター/ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士/相続アドバイザー
「キャッシュフローツリーを使った購入前の区分マンション分析」という記事で、収益還元法について少しだけ触れました。適性賃料を見ることが大事です。という話です。
IRVの法則という、考え方をご紹介します。
V=価値(市場価値)
I=NOI(ネット収入)
R=キャップレート(資本化率)
前回の記事で、例に挙げた浅草の物件は、
ネット収入(I)=66.5万円
物件価値(V)=1,380万円
この場合、66.5万(I)÷1380万(V)=キャップレート(R)=4.82%になります。
少し飛躍して、Rは投資家が「このくらいの利回りはほしい」と思うパーセンテージにも置き換えられます。
この法則は、いくらくらいで買いたいか、検討するにも使えます。
投資家が浅草エリアなら6%欲しいと考えたとする。
ネット収入(I)=66.5万円
キャップレート(R)=6%
物件価値(V)=1,108万円と出すことができます。
ちょっと現実的ではないかな(笑)
不動産バブル時を、これに当てはめると、このような構図になります。
ネット収入(I)が上昇、キャップレート(R)が下がる、物件価格(V)が上がる。
ということになります。
キャップレート(R)が、感覚的にわかりにくいと思いますので補足します。
まず、言うまでもなくバブル期には賃料が上がりました。(I)
例えば、購入する投資家が今まで5%のキャップレートを求めていたとする。
「これからもっと不動産価格が上がるかもしれないし、融資状況も良いので今買っておきたい」という期待で、少し高くても物件買いたいと思ったとする。
それにより、3%でも買ってもいいかなと思ったとれば、期待利回り(キャップレート)はさがります。(R)
バブル前:100万円(I)÷5%(R)=2,000万円(V)
バブル:120万円(I)÷3%(R)=4,000万円(V)
このような、投資家心理や、融資状況、将来への期待で価格は上下します。
■ポイント
・IRVの法則の仕組みを知ると便利。
・キャップレートは、不動産市況、投資家心理、融資状況、物件リスク等によって変わってくる。
次回は、キャップレートの構成要素について書いてみます。
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