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私も実践している投資用不動産の選び方・見極め方(収支に関すること)

私も実践している投資用不動産の選び方・見極め方(収支に関すること)

不動産投資のコンサルティングを行っていると、物件の選び方についてよく質問をいただきます。

大抵は、投資用不動産のポータルサイトで見たり、不動産会社から紹介されたりしているけれど、どれも同じような条件で、どこを見て選べばよいのか分からないというものです。

確かに、物件情報をつらつら眺めていても、同じような条件の物件が多いですね。たまに「あ、これ安い」と思って詳細を見てみると、安いなりの理由が分かりガッカリすることもよくあることです。

今回は、良さそうだなという物件を見つけても、実際に購入までには踏み切れない、購入すべきかどうかの判断材料が分からないという、これから不動産投資を始めようとお考えの方に、私も実践している、誰もが気になる投資用不動産の選び方について、「成功するにはここを見ておけ!」という、購入前に調べるべきポイントを解説します。

これいいなぁという物件を見つけた時や、不動産会社から物件を勧められた時に、買おう!と判断する前に見ていただきたいポイントです。
一棟アパート・マンション、区分マンション、どちらでも活用できるチェックポイントです。

始めたいけれど、不安が多くハードルの高い不動産投資ですが、この記事を読んで、少しでも安心して自信をもって始めていただけましたら幸いです。

私が良さそうな物件を見つけた時に調査する内容を、順序だてて解説しています。

これをチェックすれば大儲けができるというものではありません。不動産投資で安定した資産形成を行うためのチェック項目です。不動産会社でないと調査できない内容もありますので、そのような項目は、物件を紹介してくれた不動産会社に問い合わせてください。

この記事のポイント

  • 不動産投資で失敗しないために、実際の物件を用いてシミュレーションしました。
  • 不測の出費に慌てないよう、保有時に発生しそうな隠れたコストを想定し算出します。
  • 家賃保証会社を利用しているかどうかで、滞納発生時の支出が大きく変わります。

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空室になったら、どれくらいの期間や賃料で入居者が決まりそうかチェック

投資用不動産の主な収入は、賃借人が支払ってくれる賃料です。空室、滞納、賃料の下落は、収支を悪化させる原因ですので、そのリスクがどれほどのものなのかを予測しておくことは、とても重要です。

既に賃借人のいるオーナーチェンジ物件は、契約している賃料が相場より高い場合と低い場合があります。

低く貸している場合は、退去してくれれば収入が上がる期待が持てますが、高く貸している場合は、退去されると収入が下がる恐れがあります。

賃貸借契約が解約となり新たに賃借人を募集する時に、新規募集の賃料水準がどう変化するかを予測しておくことは、購入後の収入の変化に対応できるかどうかの判断材料となり、購入の是非を決める重要な要素です。

私が行っているのは、アットホームやレインズで、その物件の賃貸の募集履歴や成約履歴を確認することです。

成約賃料や成約までの掲載期間、賃料の変化も分かることがあり、新規募集の際の、成約賃料や入居者が決まるまでの期間も推測できます。

併せて同じ建物内もしくは近隣類似物件での募集中の物件情報を調べることで、その時点での募集状況も判断できます。

私も実践している投資用不動産の選び方・見極め方(収支に関すること)

アットホーム社のATBBの募集履歴

過去の募集履歴や成約賃料は、登録している不動産会社が利用できるシステムですが、募集中の物件情報は、ポータルサイトを確認することで、一般の方でも調査が可能です。

表面利回りは、その時点での賃料から算定します。入居者が入れ替わった時の賃料を想定しておくことは、収入の変動リスクを予測できるだけでなく、入れ替わった後の利回りや、売却価格も想定できますので必ず行っています。

入居者募集の隠れたコストをチェック

賃借人を再募集するときに、賃料以外に確認しておくべきことがあります。それが入居募集時の隠れたコストである、広告費やフリーレントです。

広告費はADとも呼ばれ、入居者が決まった際に、入居者を紹介してくれた客付け業者に対して支払う費用で、フリーレントは、入居から一定の期間の賃料を支払わなくても良いとする取り決めです。

礼金0・敷金0と同じように、地域や物件のスペックによっては募集条件とすることが一般的なケースもあります。募集条件とするかどうかはオーナーの判断になりますが、競合物件が設定していれば、設定せざるを得ませんね。

入居者が決まっても、成約報酬+広告費+フリーレントと、余計なコストがかかってしまいますので、賃料だけでなく、その他の募集条件も確認するようにしましょう。

礼金0・敷金0やフリーレントは、ポータルサイトで確認できますが、広告費に関しては、不動産会社だけが利用できるシステムでないと確認できません。

退去時に掛かりそうな費用をチェック

入居者が退去し、次の募集を始めるには、内装工事が必要となる場合もあります。

退去時は室内クリーニング費用で済むほど綺麗に住んでくれていた入居者であれば、オーナーにとってはさほど負担になりませんが、ヤニや傷、汚れがひどく、大掛かりな工事が必要な場合には、オーナーの負担も増えます。

水回りの設備が古く、新規募集時に、交換費用として高額な費用負担が発生することも珍しくありません。

オーナーチェンジ物件では、内装を確認して購入することはできませんので、できる限り情報を集めるようにしましょう。

情報の集め方としては、以下の方法があります。

  • 現地に行き、共用部分やバルコニーなどが整理されているかどうかを見る
  • 前回募集時の室内写真を確認する
  • 居住期間や居住開始当時の設備から推測する

どの項目も推測するための材料を得るに留まりますが、発生しそうな費用を算定することで、現実的なシミュレーションになり、購入の判断材料にもなります。

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現入居者の家賃滞納リスクや期待できる入居期間をチェック

現入居者の家賃滞納リスクを判断することは、とても重要です。

家賃滞納されると、収入が途絶えるだけでなく、明渡しを求める手続きにも時間と費用が発生します。無事に明け渡しを受けても、内装工事もオーナー負担となり、予想外の大きな出費が重なります。

これを予防するには、以下の点を確認するようにしましょう。

  • 過去の滞納履歴
  • 家賃保証会社との契約の有無

賃借人が家賃保証会社と契約をしていれば、滞納のリスクはうんと下がります。

滞納時の代位弁済はもちろん、明け渡しを求める手続きも保証会社の費用負担で行ってくれますし、明け渡し後の内装工事も賃借人負担分については、上限がありますが保証会社が負担してくれるため、ほぼリスクはなくなります。

ただ、家賃保証会社と契約していても、賃貸管理会社を変更することで家賃保証会社との契約も解除となる内容の契約もありますので、この点についても確認しておきましょう。

期待できる入居期間とは、これから何年くらい住んでくれるかを想像することです。
入退去には費用が発生するため、相場の賃料、もしくは高めの賃料で入居者が更新し続けてくれていれば、収支は安定します。

入学したばかりの大学生であれば卒業までの4年間かなとか、高齢の方であれば退去はしないかなとか、賃借人の年齢や入居期間で、これからどれくらいの期間入居してくれそうかを想像してみることも費用発生のタイミングの予測に繋がりますので、お勧めします。

修繕履歴や事故履歴をチェック

特に中古の一棟アパート・一棟マンションの購入を検討する場合は、過去の修繕履歴や事故履歴(主に漏水事故)をチェックしておきましょう。

不動産投資で避けるべきは、予測できない大きな出費です。過去の修繕履歴を知ることで何年後にどういった工事が必要で、それにいくらかかるかをシミュレーションすることができますし、事故履歴があれば、しっかり修繕できているのか、今後も対応に費用が発生するのかを判断でき、それを踏まえて購入の判断を行えます。

区分マンションでは、マンション管理会社が発行する重要事項調査報告書に、履歴が掲載されていますので確認するとともに、将来的な修繕積立金の値上げがあるかどうかも、確認しておきましょう。

投資用不動産の選び方・見極め方(収支に関すること)のまとめ

今回は、不動産投資の収支に影響のある、家賃収入や費用についての調査ポイントを紹介しました。

不動産投資の成功の秘訣、失敗しない方法は、収入と支出を予測し管理し、収入が得られなくなる事態や、不測の大きな支出が発生するリスクを減らすことです。

ここを抑えておけば必ず成功するというものではありませんが、調査せず購入すると、後で後悔することになるポイントです。

ご自身で調査できる内容はご自身で、不動産会社でないと調査できない内容は不動産会社に依頼し、健全で安定した不動産投資を始めるための一助としていただけたら幸いです。

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